日本の陶器は信楽焼や美濃焼、萩焼など産地ごとにさまざまな種類があり、それぞれ特色のある素朴な味わいを持っています。実用性と芸術性を兼ね備えた品質の良さは国内のみならず、世界からも高い評価を得ています。基礎部分が土だけで作られている日本の陶器は、素焼きのままでは耐久性が今一つということで、釉薬を釉掛けすることで表面をガラス質で覆います。こういった製法過程の違いなど、産地や窯元ごとに個性が際立ち、そういった奥深い差異を楽しむのも陶芸ならではの楽しみとなっています。
日本の陶器は、それを作る陶芸そのものも芸術として国内外で人気を高めており、陶芸によって作り出された芸術的な陶器が、茶道や華道といった我が国古来の文化とも深い縁で結ばれ、その複合的な美や品格も、海外での評価をさらに高めることとなっています。
歴史的にも、古くから欧州などへ輸出されて人気を得てきた陶器は少なくなく、それらに影響を受け発展を遂げた海外の陶磁器ブランドもあるほどです。近年の日本文化ブームの高まりと共に、海外からの注目度はさらに高まっており、陶芸体験に憧れて来日する旅行者も増えています。